2000/5/4 大丈夫か

 あれ、TVでご覧になりましたか?私は見て不安になりました。

 森総理が、会食をしていて、それには、サッカーの中田選手が呼ばれていました。そこで、中田選手に話をふります。「日本はサッカーで、敵国での試合(アウェイのことらしい)で韓国にかったことないんだよ、知ってるかい?」と自信満々中田にいいだしたのです。ひええー。

 私はその発言をした神経というか、感覚に寒気を感じました。だって、中田選手はサッカーのプロですぜ、しかも、本場で活躍している...歳はわかいですが、超一流であることに間違いないのです。(だから呼んだのでしょう)韓国との試合って誰が出場しているのかというと...中田選手達なのです。森総理はスポーツやるし、大好きなようですが、サッカーの素人になることはまちがいないです。

 なんで、素人がプロにその道のことを「君しっているかい?」なんて平気でいえるのでしょうか。ラグビーではXXなんだよ、とか言うのならわかります。しかし、内科の医者に「先生しってます?アスピリンのむと熱下がるんですよ」なんて言いますかあ。
 こいつ、バカにしているのか、とか、はあ?とか思いますよ。私は。何言い出すかわからないなと不安になります。普通なら、「中田くん。確か、サッカーでは韓国にアウェイで勝てていないのではなかったかね」とかいう言い方しません?

 まず、ともかく、何の疑問もない表情で、その道のプロにああいう言い方するのにびっくりです。

 しかも、ひどいことに、日本は勝ったことがあるのです。つまり森総理の言ってることは、間違っていたのです。確かめもしないで、自信満々の口調で間違いをその道のプロに主張されたわけです。TVカメラの前で。自分の知識がどの程度の確度をもっているかを判断できていなかったわけです。

 さらにさらに、中田選手に「いえ、ありますよ」と指摘されるとうろたえて、「え、そ、そう?あるのかい?」とか、いってごまかしました。そんなに簡単に「間違っていたのか」と反省するようなことを、自信満々いわないでください。御願いします。
 中田選手がたんたんと受け答えをしていたので、その様が結構笑えます。

 今、森総理は世界の指導者と会談を行っていますが、この対話の仕方でやられているのかもと思うと、恐くなります。御願いだから、世界のトップに同じことをやらないでねー。

 まさか、ドイツの首相に「あなた、知ってるかね。ヨーロッパは全ての国で昨年、通貨単位をそろえたんだよ。マルクという単位に」なんて、いわないでねー。

 マスコミのいうことはあまり信用しないですし、森総理になんら、うらみないですけど、「森総理は失言がおおい」というのは、どうも本当みたいですねえ。

 歳とってくると、同じ傾向あるようですね。自分の知識の確度を判断できなくなるようです。知っている、知らないがオールオアナッシングです。

 パソコンを教えてくれといわれます。

 「では、キーボードのエンターキーを押してください。エンターキーはこれです」「おい、バカにすんな。そのくらいわかるよ。子供じゃないんだから」とカンカンです。確かに失礼だったかと思い「次にエスケープキーを押してください」というと「なんなんだよ、エスケープキーって?わからんよ。端折らずにきちっと教えろ!俺は素人なんだから」

 電話がきて、「おい、動かないぞ」「えーっと、まず、電源コードを確認してください」「ばかやろう。さしてあるのに決まってんだろ!いかげんにしろ!」「あ、すいません。」で、そのデスクを訪問してみると、延長コードを使われているのですが、その延長コード自身のコンセントが、ささっていないのでした。指摘すると「ああ、いけね」でごめんの一言もないのが普通です。最後に「コンピュータって奴はつかえねえなあ!」

 この手のタイプの人を教えるのは大変です。しかも、お歳を召した方に結構いるのですから、さらにやりづらいです。学習回路は錆びていますがプライド回路だけは最高出力で動いてますから疲れます。

 んで、本当にビジネスマンとしての実力者は不思議なことにコンピュータを教わるときにも実に謙虚です。教えていても気持ちいいです。わからないときには、屈託無く、いっていただけるし。また、逆にいろんなことを教えていただけます。もっとも、こういう方は、すぐに覚えちゃうのですぐお別れになりますが。