2000/3/24

 子供の時、やたら、日光浴させられた。色が白いのは不健康そのものであり、ともかく日光にあたって、色を付けろ!というわけだ。
 海にいっても、皮膚が真っ赤になるまで焼き、皮がむけてくると、「よーし、今年1年風邪にきにくくなるんだ」といわれた。
 ともかく、直射日光を全身にできるかぎり長時間あびることが善であり、好ましいこととされていた。
 私は細かったので、「ほら、日光にあたってこい!」といって、カンカンでりの野外にいけといわれた。
 真っ黒の男こそ、男らしさの象徴であった。女性も真っ黒になっていると、あーうらやましいといわれていた。

 やっと、最近このいかがわしい、迷信が払拭されつつある。よくぞ、こんな愚かな行為を日本国全体で続けていたものだ。人類は日光にあたる必要などないのである。
 それどころか、大変な害をもたらす。
 日光は、皮膚内部のDNAを確実に破壊する。その結果、皮膚がんになる可能性が大幅にアップ。また、しみを皮膚につくってくれる。免疫機能も低下することがわかっている。また白内障の原因にもなる。

 友達の女性で、テニス部で健康的な黒焦げ少女がいた。いま、私の歳でどうなっているか。まるで、政治家のようなご面相になっている。しみだらけだし、顔の皮膚の老化具合は素晴らしい。

 最近の調査では、10歳になるまでの紫外線をあびた量がその子の一生の健康に影響するということだ。18歳までで人間は生涯の50%の紫外線量をあびる。
 私の歳で、いまさら、日光にあたらないように、気をつけているのは実は遅きに失しているのである。
 いま、お子さんのいる家庭は、くれぐれも子供を直射日光にさらさないようにしてほしい。若いころに浴びた紫外線の影響が50歳になって現れるそうである。これは、医師がいっているいのである。かかりつけの医者に聞いてみてほしい。

 すでに外国(オーストラリアなど)では、日光にあてさせないのが、常識なのだ。若い女性、子供には日光をあててはならない!
 私の大学の生物学の教授で「わざわざ、自分の皮膚を有害な日光にあてて皮膚を殺して喜んでいる奴がいる」といつもいっていた。

 常識であるが、誤っていることが多い。日光浴のほかに、「カルシウムが足りないので、骨をやいてくえ!」などがある。あなたはにわとりで卵を産む気か?