2000/3/12

 マージャンが人気ない。

 私の学生時代は、ともかくマージャン、麻雀であった。麻雀うてないと、相手にされなかった。
 大学の近くには、ごろごろ雀荘があり、ここに常に入り浸っている学生が沢山いた。ここで麻雀を打ち、たまにパチンコにいく。何日も何日も連続してマージャンを打つ。あきるまで、倒れるまで、徹夜で麻雀をうつ。若い時の莫大な時間を費やした。

 だから、私の世代、またその上の世代では社会人になっても、つきあいは麻雀である、という人は多い。
 今、若い人には、麻雀ははやらないらしい。まず、時間がもったいない、という。また、4人で集まって、もくもくと、やるのが気に入らない。そんな時間があるのなら、みんなで騒ぎたい。
 困ったー。おじさんは。
 会社で旅行にいく。すると私の上司は、よーし、麻雀やろうとなる。若い人間は、さっそく集まって騒ぎに街にくりだす。また、部屋にあつまって、酒を飲んでわいわい仲良くさわぐ。自動的に面子がたりない。すると、「オ、伊藤おまえたしか打てるんだっけ」となってしまう。
 かくして、麻雀で社内旅行は終了する。

 しかし、麻雀面白い。というのは、その人間の本性が必ず剥き出しになるのである。おだやかな感じに思っていた人が、負けが込むと、口汚く罵ってきたり、こだわらない性格と信じていたのに、眼をつりあげて100点棒にこだわる。逆に、いやなやつと思っていたやつが、さっぱりしており、さわやかな麻雀だたtりする。いやー勝負事になると、人間は本性がでます。勝つと、急に猛烈に自慢しだす人などもいる。

 でも、それらも実に楽しいことだ。
 また、自分には「勝って奢らず、負けて腐らず」の修行にもなる。

 今、私の兄は、ネット麻雀にこっている。ゲーム機相手と違って、ネット上の人間同士の対決は数段面白いそうである。さもありなんと思う。

 以前は、休みというと、家族一同が我が家に集まり、寝ないで麻雀をうっていた。月曜日の朝よってたかって会社を休ませた。やがて、近所の人が数人参加した。さらに私を呼びにきた友人まで引きづりこまれ、2卓、3卓となり、雀荘のようになって、てんやもんの丼が玄関に積み上げられた。

 一家では、義理の姉が最強であり、恐るべき勝負勘であった。恐怖のドラ字牌の地獄単騎リーチが得意だった。この姉に近所のおじさんは、徹底的にたたかれ、とんでもない負けをした。顔をゆがめて帰っていった。
 もうこないかな、と思ったら、とんでもない。何度もやってきては、大負けをしていった。いくらなんでも、負けすぎだ、と思った。
 この方は、残念なことに亡くなられた。病の床で、「伊藤さんのところで、麻雀をうっていたときは楽しかった」と言われていた、と聞いて、私はすごくうれしかった。

 私は、学生時代は麻雀に気が狂ったように夢中になり、阿佐田哲也の麻雀放浪記にかぶれ、雀荘に1人でいって知らない人間とうっていた。小説とことなり、いかさま師はそんなにはいない。結構勝った。本をみていかさまの練習もよくやった。(どら爆弾、ちーとい元禄など)今は自動卓が多く、やりたくてもできない。

 学友と徹夜でやったとき、1つナイて、3色だった。相手が朦朧としているようなので、ナイていた面子をなにげなく、たてて、「リーチ」。
 ちーといで、いーしゃんてん。いらいらしたので、2枚隠してリーチ。ろーといで、あがったとき、わざとバラバラにして倒したら気がつかなかった。これはいかさま、というよりもインチキだ。

 最近はなぜか、ゲーセンで、ディスプレイの中の女優と打つことがなぜかおおい。でも、あんまり楽しくない。結局くだらない。
 生涯でまだ、あがったことのないのは、チューレンポウトウと天和である。(麻雀ゲームでは、何度もあがっているが)

 CSでは意外に、麻雀中継が多い。また、われめでポン、なる、夜中の麻雀番組が有名だ。
 麻雀大好き芸能人では、畑正憲、清水一行、大橋巨泉、福地ほーすけ、円楽師匠、五味康祐。今は、萩原正人が最強らしい。

 麻雀は絶対に面白いゲームである。あなたも一度やってみよう。おしえてあげるから。さあ。さあ。(かもさん!)