vi の基本


 vi コマンドを使用する上で、必要最低限度のコマンドのみを説明します。ここで説明するコマンドを実際に試し、よく理解してください。それらをマスターできれば、後はコマンドリファレンスを参照して使えるコマンドを徐々に増やしていくといいでしょう。vi コマンドをマスターするとエディティング効率が飛躍的に向上します。vi コマンドは生産性を向上してくれる宝の山みたいなものですので、楽しんでマスターしてほしいと思います。

 

■ コマンドモードと挿入モード

 vi の最大の特徴はコマンドを入力するコマンドモードとドキュメントに文字列を挿入する挿入モードがあることです。最初は、これにとまどう方が少なくありませんが、慣れてしまえば少ないキーストロークで編集操作が可能になるので、合理的なUIと感じるようになるはずです。しかし、モードのあるエディタに慣れていない方は最初は不安に思うでしょう。そこで、コマンドモード、挿入モードでカーソル形状を異なる形に設定するといいです。これで、画面を見ればどちらのモードなのかが一目瞭然なので間違うことがありません。設定は共通プロパティのカーソルタブで行います。コマンドモードは文字の下半分、挿入モードはアイビーム、という設定が筆者のお気に入りです。

 コマンドモードで ":" (コロン)を入力するとコロンコマンドモードになります。コマンドモードでは通常1〜2文字でコマンドを指定しますが、コロンコマンドはそれ以上の文字を入力し、最後に Return を押すことでコマンドが実行されます。途中の入力文字列はステータスバーに表示され、カーソルキーた BackSpace で編集することもできます。ファイル名を指定してのオープンなどはコロンコマンドになります。

           カーソル移動など                      文字列を挿入
          ┌───────┐  Escape          ┌───────┐
          │コマンドモード│  ←─────→  │  挿入モード  │
          └───────┘         iIaA 等  └───────┘
                │  ↑
              :│  │ Return
                ↓  │
        ┌──────────┐
        │コロンコマンドモード│
        └──────────┘

 

■ ファイルのオープンと保存終了

 ファイルをオープンするには :e ファイル名 Return と入力します。

 ZZ で開いているファイルをすべて保存し、ViViを終了します。

 

■ カーソル移動

 カーソル移動は hjkl で行います。慣れるとこれがなんともいい感じなんです。

 

■ 文字の挿入

 i で挿入モードに移行し、あとは普通に文字を入力します。

 

■ 文字の削除

 x または Delete でカーソル位置の文字を消去、X でカーソル直前の文字を消去です。

 dd で1行削除もできます。